スポーツ全般が苦手だった
スポーツ全般が苦手だった。
中でもソフトボールは一番から二番目に苦手だ。
特に下投げをするとボールが他のところに落ちていた。
授業は、野球は少なくソフトボールが多いという有り様だった。スポーツが苦手だと永久に自覚するために野球ボールを一つ買うことにした。
プレイする意思はあったのだ。
それでも、運動神経が悪いというよりは、病や発作や怪我を気にしてプレイできなかった。
外野を守備したこともあるが、流石にいきなり外野をしろとは無理な話なようで、ボールをとれない状況が続いた。
教師はわかっていた。キャッチボールがうまいのにボールをとれないわけがないと。
だがわかっているなら二、三日続けさせれば良かったのだ。
だってサッカーはフル出場させられていたのだから、野球も機会を与えてやれば良かった。
そんな衝動でスポーツ自身を制限してきた。障害者スポーツに入れば間違いなく即戦力。
でも障害者スポーツでも怪我はするだろう。執筆する腕を怪我させるわけにはいかなかった。
生涯打ったヒットが三塁へのヒットなんて誰も信用してくれない。
障害者はクラスには一人だけ、学年には私も含めて三人という状態だった。
野球経験は全て代打、他の人から私に交代される。
スポーツ漫画は好きだ。クロスゲームもメジャーも全巻購入している。
ピッチャーはダメだ。そんな体力は最初からない。キャッチャーにボールは届くがサインを暗記できない。
スポーツ制限の反動からか自分にできるスポーツはないかとあらゆるスポーツのルールを学習した。
やれるスポーツは、サッカーかバスケに絞られた。
障害者スポーツに興味があるが、車椅子というわけではないので、それ以外の障害者スポーツとなる。