障害者手帳所持者 (身体疾患)

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心臓病の手術とハバネロカレーパン

更新しました。

今週のお題「激レア体験」

私は心臓病だ。手術は三回受けた。一度目は赤子のとき、二度目は小学生の時、三度目は大人になってから。
どの手術も成功した。四度目はどうなるかわからない。病院が福岡から変わったからだ。だが私は医師を尊敬している。医師が変わっても信じる。

三度目の手術、私が病室に持ち込んだのは、「ガンダム図鑑、PSP、テイルズオブシリーズのDVD」である。チョイスを完全に間違っている。DVDプレイヤーとテレビは幸い部屋にあったので、私はチャンネルをつけた。


たららんたーたーた。病室で見る「相棒」の再放送は格別である。だがしかし、見たのは最初の相棒だった。


病室で相棒を見た後、私は検査室に向かう。アンパンマンやドラえもんしか置いていない。私はこの歳でアンパンマンを見るという屈辱に耐えた。飾りから部屋に貼ってあるのもアンパンマンだ。私は恥ずかしい。手術が成功したら病院を変えよう。

私は検査が終わると売店にいた。私は頼んでいた。


ハバネロカレーパン、なぜ手術前にそれを?私は買ってしまった。買った以上食う。食うしかない。


ハバネロカレーパンは失策だった。手術前にハバネロカレーパンを食う。もしかしたら最後の一週間になるかもしれないというのに、ハバネロカレーパン。何を頼んでるんだ私は。私は、ハバネロカレーパンが今も売っていることを知った。もう売店にはないかもしれない。

ハバネロカレーパンは私の計算ミスだった。

もう1つの計算ミスは持ってきたゲームだ。「ワールド・ネバーランド」、PSP版のワールド・ネバーランドを見て思う。なぜこのゲームにしたのかと。

死なない予感はあった。私はまだ死ぬ人間ではない。生きるべきだ。私は生きている。私は生きるんだ。

ハバネロカレーパンを食べてその旨さに感動したが、同時になぜこれを食べたのだろうという衝動があった。ハバネロカレーパン、奴は手強い。普通のカレーパンではなくハバネロカレーパンをなぜ私は食べたのか。ハバネロカレーパンは、私を興奮させた。


「ハバネロカレーパンを食べるやつって」「ハバネロカレーパン味知らない」「商品名連呼とか」


私は実際、ハバネロカレーパンを完全に警戒していた。普通のカレーパンとどう違うんだ。私はカレーパンを食べているだけ。私はカレーパンを食べているだけなんだ。そう、カレーパンはハバネロ、その前にハバネロとはなんだ。ハバネロカレーパン凄い。

ハバネロカレーパンは実際、私の印象に残る味だった。

何気にワールド・ネバーランドを選んだ自分が悔しい。何が悲しくてこのゲームを病室でするんだ。ワールド・ネバーランド、病室でワールド・ネバーランドをするのは私しかいない。間違いなく貴重なシーンだ。

何はともあれ、ハバネロカレーパンを食って、ワールド・ネバーランドをして、テイルズオブシリーズを病室で見るのは、私しかいない。この組み合わせは、私だけがしている。

実際、ガンダムの本は面白かった。ワールド・ネバーランドも楽しめたし、テイルズオブシリーズも楽しめた。チョイスが間違っているのは問題じゃない。PSPを今度は複数もっていこう。

実は大人は数人だけ。今度からは、別の病院で手術を受けるように言われた。対応できる設備が限られていて私が大人であることがネックになっていた。だから次回からは別の病院で手術を受けるようにと。

アンパンマンの後にテイルズを見るのは完全なミスだ。持ってきたDVDは完全に丸暗記し、ワールド・ネバーランドは何回もプレイした。朝も昼もテレビは見ない、ゲーム、ゲーム、ゲーム。

私が手術する番がやってきた。

私は手術が終わったことを悟った。手術中に見た夢はお花畑で何かを掴んでいる夢だった。

手術の成功を悟った私は、目を開けた。麻酔が完全に切れた。私の発言は「水が欲しい」だった。

私は手術が今も怖い。だが手術した後のリハビリは快適だった。私は新しいゲームを買うことにしていた。

それから数日後、私は、まだ回復中の体力を補うため、病院のレストランでカレーを食べた。

手術は成功した。だが、私の手術の傷痕が消えたわけではない。私は、手術中に目が覚めることを恐れていた。結果的に手術中は目が覚めず、手術が終わってから目が覚めた。睡眠薬の効果は恐ろしい。私は、手術中、お花畑で花を掴む夢を見たことに驚いた。まだ私は天使にも神にも会えない。私は回復した。手術に失敗する可能性もあっただけに私は手放しで喜んだ。

私はハバネロカレーパンを食べた売店には寄らず、隣のレストランに入った。

退院後、私はゲームを買ってから帰った。手術後に福岡博多駅を歩くのは面倒だったが、私の手には欲しかったゲームがあった。